先ほど私の所属する健康保険組合基金の事務局の人と電話でお話した。おもしろいのでちょっと説明しよう。

実は８月２８日に１９年度の決算が発表された、そして承認され、その報告が手元に届いた。

「平成十九年度の運用結果がマイナス１６．３７％の運用結果となり、変更計算が必要となります。今まで時価評価による財政検証をしていましたが、今回は年金資産評価方法を数理的評価による財政検証を使用することとし、その結果継続基準をクリアすることができました。｣とある。

これは「今までどおりの方法ではクリアー出来ないという事ですか？」

「ハイ、その通りです。｣

「では、数理的評価とはどの様な方法なのですか？｣

「えーと、それは過去５年間の平均をとりまして・・・・・、そうするとなんとか基準を・・・・」

「基準をクリアーできないと、どうなるのですか？」

「それは、給付を下げるか、負担を増やすということに・・・・・｣

「現実に今もらっている人の給付を減らすことが可能と考えているのですか？」

「いやー、既得権がありますから・・・・、それは無理かと・・・・」

「では、現役の人の負担を増やし、今後もらう人は給付を減らすという意味ではないですか？」

「いってみれば、そういう意味です。はい。」

「それでは、いったいいくらたりないのですか？」

「えーと、表を見ていただくとお分かりのように、現在信託資産は５６０億円ありまして、

最低責任準備金は６０４億となっております。つまり、他に必要な額も含め６０億ほどが不足していることに・・・・。」

「じゃあ、９５００名の組合員一人当たり６０万円ですべてがオッケーになりますね。」

「そういう事です。｣

「じゃあ、一人６０万はらって代行返上すれば丸く収まるということですね？」

「それは違います。これは解散が出来るという事です。｣

「解散と返上と違うのですか？」

「ええ、まったく違います。解散はすべてがなくなることで、今もらっている方はもらえなくなり、今までかけていたお金がなくなるという事です。」

「という事は、全部チャラにするのに一人６０万ですか？」

「ということです。」

「では、代行返上するとなるといくら払えばいいのですか？」

「実はざっくりいって、一人当たり５００万円になるかと・・・・・」

「それではあなた方は我々の借金を作るために働いていたわけですか？」

「いや、我々も一生懸命やっているのですが、年間４％以上の運用なんて今のご時世にできるわけありませんよ。無理なんです。」

「まあ、良いでしょう。今後どうなさるおつもりですか？」

「厚生省自体の運用も低迷していまして、おそらく今年はあちらもマイナス運用となるでしょう。だから、我々の運用もあちらと同じレベルであれば許されるそうで・・・・」

「許されても、現役世代の負担は増え、給付が減る事は間違いないですよね。」

「おそらくそうなるものと思われます。」

「全国１５００の組合保健の中で、お宅はましなほうだといわれていますが、どうなんですか？」

「まあ、そのようにいっていますが・・・。」

「お宅が５００億の赤字で、よそはもっとひどいとなると、全国合計すると何十兆円の話になりますよね。」

「おそらくそうなるかと・・・・・」

という話でした。参考までに言うと、ここ二ヶ月の運用は計算したくもないという話でした。

結論から言いましょう。年金は戦争で生き残った人達だけが大儲けするシステムで、それ以外の人たちはおそらく払った分すら戻らないことが決まっているのです。もちろん、作ったときから承知のうえです。足りない分は間違いなく消費税で賄う事になります。これは大変だ。

解決法はあります。でもできないでしょう。

でも言いましょう。今後年金積立金を必要とされるぶん取り崩します、そして累進課税を戻し金持ちに負担をお願いします。そして積み立てがなくなったら単年度会計に移行します。その時必要となる金額は全額税金で賄います。そのころ私はこの世にいない。あとの事はあとの人たちが考える事です。アーやっぱり無責任かな？でも、将来どうなるかなんて、誰にもわからないものネー。無理なんだよね、遊んで暮らすこと自体・・・・・・。もっと年取っても働け！ってことか。